本についてのブログ

数学ガールの秘密ノート/確率の冒険 (数学ガールの秘密ノートシリーズ) 結城 浩 (著)、SBクリエイティブ 旬な話、新型コロナウィルス、PCR検査、偽陽性、偽陰性

今日読んだ本、数学ガールの秘密ノート/確率の冒険 (数学ガールの秘密ノートシリーズ) (結城 浩(著)、SBクリエイティブ)の感想。

今まで本著以外の数学ガールの秘密ノートシリーズを読んで面白かったから、続けて本著も読んでみることに。また、数学は面白いと思うけど、確率や統計といった数学の分野はあまり面白さを感じることができない、興味が湧かないから、数学ガール秘密ノートシリーズの物語風、登場人物の会話によって話が進んでいくことの面白さに引っ張られて、少しでも確率や統計といった分野にも興味が湧いたり、面白さを感じることができればいいなぁという期待も。

面白さについて、これまでの数学ガールの秘密ノートシリーズと同様に、登場人物の会話によって進んでいく感じ、その内容は面白かった。なので、とにかく楽しく確率の基礎を知りたい、身につけたいという人には最適な一冊といった印象。既に確率の基礎を十分に知っているという人にとっても、会話の内容が面白いから、読み物としても楽しめるような一冊。

逆に、とにかく確率の基礎的なことを一通り、箇条書きのような感じで知りたいという人には、会話によって進んでいく面白いというところが逆にちょっと冗長に感じてしまうかも。もともと本著はそういう意図の本ではない、おそらく著者もそういうつもりではない(?)だろうから、別の本を探したほうがいいかも。

今までの数学ガールの秘密ノートと違うなぁと思った部分としては、数学が好きかどうか、確率について知りたいか知りたくないかとは関係なく、旬な話の箇所があったところ。といっても今までの数学ガールの秘密ノートシリーズを全て発売日後にすぐ読んだわけではないから、これまでにも旬な話が盛り込まれてたのかも。

本著で旬な話と関係してるのは、最近ニュースとかでよく見聞きする新型コロナに関連するような話。直接新型コロナについて関連するような話があるわけではなく、また、本著にもちゃんと

あなたへの重要な注意

この章では、病気の検査が例として…

という記述があるし、間接的な話ではあるけど。

旬なのは第4章、命に関わる確率の部分に陽性とか陰性、偽陽性とか偽陰性等の話。これらの用語はPCR検査とともにニュース等でよく見聞きする話だから、仮に数学が好きではなくても、これらの用語がどういった意味だろうと思った人のためになりそうな話。これらの用語の意味が全くわからない人、あるいは陽性と陰性は分かっても、偽陽性とか偽陰性とかがなんだかよく分からない人とかは、せっかくの機会だから本著でその意味を知っておくのも良さそう。

ということで、本著のおかげであまり面白さを感じない確率の話に楽しく接することができたこと、確率の基礎的なことのいい復習になったこともよかったし、また、復習できたといってもまだ各章の終わりにある問題をまだ自分自身で解答を求めたりしたわけではないから、のんびりとでも問題を取り組んでみて、よりいい復習にしようと思った今日この頃。