親切な代数学演習 新装2版―整数・群・環・体 加藤 明史(著)、現代数学社 豊富な問題と解説、十分な範囲
今日読んだ本、親切な代数学演習 新装2版―整数・群・環・体 (加藤 明史(著)、現代数学社)の感想。
書名の「親切な」というのが気になって本著を読んでみることに。確かに親切だと感じる部分があった。
内容の難易度は入門書といった感じ。構成は、副題ごとの分野に分かれていて、それぞれの最初に定義、定理、性質等が纏められていて、その後に問題、その解答が続くといった感じ。よく見かける入門書では定義があって、それから定理や、抽象的なことや具体的なことの例が続いて、そして問題があるといった感じだけど、それとは違って、定義以外の定理や例などが全て演習問題を通して身につけていくという感じだった。
親切だと感じのはその演習問題の量、そしてその解答の量。よくある入門書だと例や解説の部分だけではなんか理解できないという人には、ほとんどが演習問題になっている本著は最適な一冊になりそう。
また範囲について、代数学の入門に必要だと思われる範囲がほぼ含まれてそうなことが親切に感じた。今まで読んだことのある入門書は、どの分野まで進むか、どこを省略するかとか、本によってそれぞれ違ったけど、本著はそれらの本の中で最も先に進んだ分野までの範囲と一致し、また、どれも省略されていないといった印象だった。
ということで、まずは本著を最初から最後まで読み終えたので、次は豊富な演習問題をのんびりでも着実に一問ずつじっくりと進めて取り組んでいこうと思った今日この頃。